柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ひょろりと長い「つや姫」の魅力

ある米屋の店主から「寿司用ブレンド米に『つや姫』を混ぜにくい」と聞いた。理由を聞くと、1993年の大冷害時に出回ったジャポニカ米とインディカ米のブレンドに対する悪いイメージがあると言う。 つや姫は炊くとひょろりと長くなる。不思議なお米だなあ…

“しっとり海苔”がおいしいおむすびのかたち

おむすびの海苔は「パリパリ派」と「しっとり派」に分かれる。わたし自分で作る場合はどちらかというと「パリパリ派」だったけど、それはいつも食べるおむすびの形が三角だったからだと最近になって気づいた。 なんと、おむすびの形を丸っこく作ると、たちま…

おいしく「酒米を食べる」

酒米は酒造に適しているだけではない。なんと、スペイン料理のパエリアでもその特性を発揮している。 酒米はでんぷん粒が粗く隙間が多い心白があるため、麹菌が繁殖しやすく良質の麹ができやすい。その特徴がパエリアに合うのではと考えたのが、東京・清澄白…

業務用米もおもしろい

おいしいけど業務用米として使われることが多い品種。その代表として山形県産「はえぬき」がある。最近、この米のポテンシャルを活かした飲食店に出会う機会が増えた。 東京・銀座の「アロセリアラパンサ」はスペインの米料理専門店。パエリアなどに山形県産…

亀治もびっくり「亀の尾」リゾット

新品種が続々と出てくる。もはや覚えられないほどだ。一方で、いわゆる“昔品種”にも注目が集まり始めている。 最近ではお酒に使われていることが多い「亀の尾」は1893年に誕生した品種で、コシヒカリやササニシキなど良食味と言われるお米のルーツ。多肥…