柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

追い飯のおいしさ

最近、たまごかけごはんを食べる機会が増えた。

ごはんを食べようとすると生後1カ月の娘がぐずるので、ごはんをできるだけ手短にかきこまねばならないからだ。

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近所のスーパーで買った平飼い会津地鶏の卵に、お取り寄せした「みそたまり」

 

食べるお米の量は朝は1合。昼と夜は母乳育児でお腹が空くので1合半近く食べる。

 

近所のスーパーで買う卵は濃厚なタイプなので生食では1食1個でないと少々くどい。

漬物があるときは卵1個でごはん2、3杯食べられるけど、漬物を切らしてしまったときは、たまごかけごはんの味付けを濃いめにする。すると、ごはんが進み、卵に対してごはんが足りなくなってくる。そこで、食べかけの茶碗に追加でごはんだけをよそう。美しくない食べ方だけど、おいしい。

 

これ、何かに似ているなあと思ったら「追い飯」というやつだ。

 

追い飯とは、ラーメンやカレーうどん、台湾まぜそば、ラクサなどの麺料理のシメに食べるごはんのことで、麺を食べ終わった後の汁に投入して食べるらしい。麺を食べながらごはんを食べる焼きそば定食やラーメンライスなどとはちょっと違う食べ方だ。

 

茶碗の中がしょっぱいときに新たなに投入する白ごはんは、しょっぱい漬物と一緒に食べるごはんのおいしさとはまたちょっと違う類のおいしさがある。そして、追い飯の最もおいしいポイントは、子どものころに味噌汁にごはんを入れて(あるいはごはんに味噌汁をぶっかけて)食べて叱られたことを思い起こす背徳感のような気がしている。