柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

おむすびを肴に熱燗を呑む

先日、郡山市のブランド米「ASAKAMAI 887」の新米祭へ行ってきた。ワーク&トークセッションの講師を務めた後のお楽しみは「おむすびBAR」。

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京都を拠点に活動しているおむすび屋「山角や」の塩むすび1つとオーダーメイドおむすび5つを食べ、郡山市の酒蔵「仁井田本家」の日本酒を4杯飲み、味噌汁を茶の湯に見立てて提供する「志なだ」の「味噌湯」で締め、大満足。

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オーダーメイドおむすび1つめは「シャケ」をお願いすると、シャケの他にドライトマトのオリーブオイル漬け、燻製オイル、ピスタチオ、バジルでむすんでくれた。これが仁井田本家のレモン燗に合う。

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2つめは「奈良漬」をお願いすると、奈良漬の他に、レモンの皮、大葉、海苔でむすんでくれた。これもレモン燗に合う。

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3つめは「牡蠣の燻製」をお願いすると、牡蠣の燻製の他に、レモン、燻製オイル、ルッコラでむすんでくれた。ルッコラがおむすびに合うという発見。これもレモン燗に合う。

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4つめは「焼きサバ」をお願いすると、焼きサバの他に、紅しょうが、燻製醤油、大葉、レモン、海苔でむすんでくれた。サバと紅しょうがの相性抜群。これもレモン燗に合う。

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そして締めの5つめは「ピーナツバターはどう使う?」の問いに答えたおむすび。ピーナツバター、ピスタチオ、レーズン、燻製醤油、ミント、アボカドでむすんでくれた。これは衝撃。ピスタチオとピーナツバターとアボカドのトリプルオイリーコラボ。コクがありながらミントが爽やか。ピーナツバターは無糖なのでレーズンの甘さがほんのり感じられる。ごはんの弾力とミント感とほのかな甘さで、昔パリのレストランでデザートに食べたミントのギモーブを思い出した。

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志なださんに日本酒を味噌湯で割った「味噌湯割り」が飲んでみたいと伝えたらすでにやっているとのこと。さすが。ぜひおむすびと一緒に飲んでみたい。

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おむすびに関しては保守的で、買うおむすびは基本的に「塩」「シャケ」だったけど、お酒と合わせたくなるようなおむすびを食べていると、おむすびの可能性は幅広そうだなあとワクワクしてくる。
日常食でありながらハレ感があり、しかしながら食材は日常感があり、毎日の食卓が無理なく楽しく華やかになるおむすび。おむすびとお酒のペアリングの文化が醸成されたら素敵だな。