柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

令和6年産おいしかった米・2024年8月21日から10 月31日までに食べたお米

令和6年産米を2024年8月21日から10月31日までの約2ヶ月間で計33種類食べてきた中で、特に「めちゃくちゃおいしい」と感じたお米を4つ紹介する。順番は順位ではなく、食べた順番。

※コンクール決勝審査で食べたお米は除く。

◼️佐藤孝文さん・佐藤真由美さん(すよし農事)新潟県長岡市

「農林1号」

外観はしっとりつややかで粒感がある。

口に入れると、みずみずしく粒感があり、しっかりとした粘りを感じる。

温かいときは弾力が薄めだが、冷めるともちもち。

咀嚼時の舌触りがなめらか。

早生ゆえか味がまだのりきっていない印象だけど、数ヶ月経ったらさらにおいしくなりそう。

◼️武山昌彦さん(武山農園)北海道・剣淵町

「ななつぼし」

外観は粒立ちが良い。

口に入れてもほろほろとした粒感があって超エアリー。

しっとりとしてなめらかな米肌。

しゃっきりとしているが、「雪若丸」などに比べると、はんなりとしたイメージ。

咀嚼時に若干のざらつきはあるが、気にならない程度。土鍋炊飯だとほぼなめらか。

甘味がしっかりとしているが、甘ったるさがない。食感と甘味のバランスが良い。

飲み込んだ後も細く長く甘味の余韻が残る。

炊飯器よりも土鍋のほうがしゃっきりと炊き上がり、甘味やエアリーさが勝る。

5歳の娘が食べて「このおこめ、あまい」「めっちゃうまい」と言っていた。

◼️武山昌彦さん(武山農園)北海道・剣淵町

「ゆめぴりか」

大粒感があり、しっとり粒立ち良い外観。

香りも良い。

口に入れると、大粒でもっちりとして食べごたえがある。

なめらかな米肌としなやかな弾力で、しっかりとした粘りがある。

外硬内軟。

咀嚼時はほんの少しざらつくが、気にならない程度。

すっきりとした旨味の後に、心地よい甘味。

炊飯器早炊きだと、より粒立ちが良く、重たすぎないおいしい低アミロース米。

◼️駒形宏伸さん(こまがた農園)新潟県南魚沼市

「ゆうだい21」

外観はしっとりつややかで粒感がある。

口に入れると、しっとりと歯に吸い付く感覚があり、粒の輪郭は薄いながらも感じられる。

もちもちとした弾力があり、米肌も咀嚼時もなめらか。

さっぱりとした旨味があるので、粘りの強い「ゆうだい21」が軽やかに食べ続けられる。

 

他に、

福島県・猪苗代町、土屋睦彦・直史さん(つちや農園)の「里山のつぶ」「晴大郎」、栃木県・塩谷町、(有坂ファーム)の「とちぎの星」「ゆうだい21」、新潟県南魚沼市、駒形宏伸さん(こまがた農園)の「コシヒカリ」、山梨県北杜市、三井勲さん(こぴっと)の「五百川」「農林48号」

などもおいしかった。

最後に、あくまで「私が食べておいしかったお米」であることを付け加える。

おいしいお米は人それぞれ。