器や皿が好きで大事にしているつもりなのに、注意力が足りないのか1年に何枚も欠いたり割ったりしている。
今も金継ぎ待ちの器や皿が数枚あるけど、金継ぎされた器や皿がより美しくなって帰ってくるので多少の欠けならば落ち込まなくなった。
以前に、民藝の普及にご尽力された故・久野恵一さんに、欠けた龍門司焼の急須を金継ぎして使っていると話したら、「金継ぎなんてしないで新しいのを買って」とおっしゃられて、最初はなぜだろうと不思議に感じたけど、それは久野さんが作り手を大事にしているからこそのご意見だった。たしかに作り手を買い支えていくためにはたしかに新しい急須が売れたほうがいい。
金継ぎされた皿が手元に帰ってくるたびに久野さんを思い出す。