柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「どの米が一番おいしい?」が愚問なワケ【前編】

仕事は稲作、趣味は稲作、特技は稲作。静岡県藤枝市の “稲オタク”、もとい米農家・松下明弘(まつした・あきひろ)さんは、巨大胚芽米「カミアカリ」の生みの親。個人農家の品種登録は全国でもめずらしい事例です。巨大胚芽であるがゆえ、玄米で食べることを…

大きな視点を持ちながら目の前の食卓を見る  

パンやパスタなど輸入小麦による主食の多様化によって日本の米食文化が揺らぐ中、私たちがこれからの日本の米食文化、これからの米農業を考える上で、大切にしたいことは何だろうか。 それを示唆してくれていると思うのが、首都圏を中心に国内43店舗、海外…

甘い梅干しでごはんを食べる方法

梅干しと言えば、かつては酸っぱいものが当たり前でしたが、スーパーなどでは、ハチミツや糖類が入った甘めの梅干しのほうが多く見かけられるようになりました。でも、お米ライター柏木は、甘めの梅干しではごはんが進みません。一方で、同じように甘めでも…

レッテル貼りはもったいない

「南魚沼産コシヒカリ」と聞くだけで「いい米」「高い米」というイメージを抱く人は多い。一方で、「安い米」というイメージがついている品種もある。 静岡県藤枝市の米農家・松下明弘さんの「あさひの夢」は、1キロ720円で地元の米屋に並んでいる。それを見…

お米を売りながら地域の魅力を売る

「地方創生」の掛け声のもと、各地には地域おこしを絡めた商品開発事例がたくさんある。その中でも注目しているのは、六次化商品の中でもユニークなお米「能登輪島米物語」。石川県輪島市の9軒の米農家たちによる商品開発プロジェクトから生まれた。 能登輪…

お米の賞味期限を探る!ビンテージ米を食べ比べてみた

■日本米の表記は「精米年月日」だけ 日本では、お米は冷蔵庫で保管する“生鮮食品”。お米農家の倉庫でも、お米屋の倉庫でも、15度以下の低温保管が基本です。お米屋の店頭で売られているお米も、暖房がついた冬場の店内や、冷房を切った夜間の店内にお米を置…

「口中調味」ってなんだ

台湾に駅弁を食べに行ったら、日本のような幕の内弁当スタイルがないことに気づいた。ごはんとおかずが分かれていない。どの弁当もごはんの上におかずがぶっかけてある。 東南アジアに行っても、白ごはんの上におかずをぶっかけて食べているスタイルがほとん…

ライス・イズ・ダイバーシティー

巨大胚芽の玄米食専用米「カミアカリ」を育種した静岡県藤枝市の米農家・松下明弘さんに会いに行ってきた。 松下さんの米は、香りも味も複雑だ。「にこまる」は、旨み?苦み?いや、旨み?というような旨み。そして、納豆をものすごく薄めたような良い香り。…

うまいパエリアの秘密はお米の白い部分にあり? 3品種を食べ比べてみた

「スペインで『パエリア』米を探る!お米ライターが自腹レポート」 で紹介したパエリアは、「パエリア米」とひとくちに言っても、その品種はさまざまでした。そして、スペイン人たちの好みもさまざま。スペインで聞いた「ボンバ」「センダラ」「アルブフェラ…