柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

炊飯と育児

先日、ある農家のお米を長時間浸漬してから炊飯器の早炊きモードで炊いたら甘さと旨みを感じた。 数日後にそのお米を長時間浸漬してから土鍋で炊いたら甘さが感じづらくなるほどの強烈な旨みを感じた。舌に触れるだけでおねばが旨い。そして、飲み込んでから…

「名飯部類」からの米食考・その2

前回に引き続き、江戸時代後期のご飯の専門書「米飯部類」を読んでいて最も興奮したのは「例言(そえごと)」にのっていたこの一節。 「諸米飯を炊くとき、米を選ぶことに最大の努力を払うこと。魚・鳥などあぶら気の強いものを入れるときは、性の軽い、味も…

「名飯部類」からの米食考・その1

先日、Eテレの「知恵泉」を見た。 稲に詳しい農学者の佐藤洋一郎氏がご出演されていたので、これは見なくてはと久しぶりにテレビの電源をつけた。 番組で「名飯部類」という150種類ものお米の食べ方がのった江戸時代の本があることを知った。「豆腐百珍」の1…