ヨルダンの主食は、ほとんどがホブスという平たいパン。おいしいけど、やはりお米が食べたくなるのが日本人。
でも、お米料理のマクルーベやビリヤニはほとんど肉が使われている。お米は食べたいけど、肉は苦手で食べられない。
お米お米お米って念じていたら、レストランでフィッシュ・ビリヤニを発見。念ずれば通ずる。
注文して出てきたビリヤニは、なんだか不自然に赤い。サフランならば黄色くなるはずだけど、どう見ても赤い。
もしや、まさかの紅ショウガ??
調べてみると、ウコンをアルカリ熟成させた「クムクム」というナチュラルな着色の存在を知った。灰とミョウバンをまぶしたウコンを素焼きの壷に入れて、土の中に埋めて数十日熟成させてつくるらしい。
この赤さはクムクムなのか、あるいは着色料なのか…。
何のためにビリヤニを赤くするんだろう…と思ったけど、よくよく考えると、日本でも栗きんとんをクチナシで黄色にしたり、カマボコをコチニール色素でピンクにしたりしている。海外の人から見たら、なんでカマボコをピンクにするんだろう…と思われているかもしれない。
きっと、それぞれの国や食文化によって独自のシズル感があるんだと思う。ウコンを数十日の時間と手間をかけてまでしてビリヤニを赤くするのは、ヨルダンの人たちにとっては、赤いビリヤニが食欲を刺激するからかもしれない。
とはいえ、ピンク色のカマボコにはあまり食欲を刺激されない。ナルトが、なぜあのデザインなのかもよくわからない。
クムクムも不思議だけど、実は日本の食べものも不思議なものが相当たくさんある。