昨年9月、タイに行ったときに、現地で販売されていたJAの新潟県産コシヒカリ2kgを購入。日本に“逆輸入”した。
購入したのは現地の米店。冷蔵ケースでお米を販売していた。しかし、この新潟県産コシヒカリの精米年月日は7ヶ月前の2月だった。
現地の百貨店やスーパーなどでは、精米年月日が数カ月なんて当たり前。
日本では、棚の手前が古い精米年月日、棚の奥が新しい精米年月日が当たり前だと思っていたけど、ある百貨店ではタイ産日本米も日本産日本米もそうした配慮はまったくなかった。
あるタイ産日本米を見ると、棚の手前のEXP(Expirty Date=消費期限)が10ヶ月後で、棚の奥のほうは7ヶ月後(タイでは精米年月日ではなく消費期限を表示するらしい)。こんな管理の仕方では日本米の味が誤解されてしまうから輸出しないほうがいいんじゃないだろうか…と思った。
冒頭の店では、タイ産日本米に関しては、冷蔵ケースの中で5分搗き米(なぜか生産地で分搗きにして輸送されるらしい)を陳列し、その場で7分搗き米や白米に精米。あるいは、精米から7日以内のお米のみを販売していた。
精米から7日後に購入したタイ産日本米を日本で炊いてみると、タイ産日本米はふけてはいないものの、食感が少しぼそっとした感じ。新潟県産コシヒカリは、ふけていた。
タイのインディカ米は、白米・常温の保管が当たり前。そして、古米が好まれる。
一方で、日本米は、玄米・低温の保管が当たり前。精米してしまうと劣化が進み、古米臭は嫌われる。
それぞれのお米の特性に合わせた管理・炊飯をしないと、お米の特性が正確に伝わらない。モノの輸出はただモノを動かせば良いわけでなく、モノと知識(保管方法や炊飯方法など)と食文化(食べ方)をセットで提供すべきだと感じる。