柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

最後はしろめし

ごちそうさまの後、気づくと皿に漬物があと1切れだけ残っている。それなのに、ごはんを食べきってしまった。こんなとき、たった1切れなのだから次の食事に持ち越すよりも食べちゃえばいい、と思う。しかし、私はたった1切れであってもごはんがなくては食べられない。どうしても食事の最後のひとくちは白飯でないと落ち着かない。

 

おかずとごはんを交互に食べても、最後は白飯。たまごかけごはんも、すべてのごはんを卵と混ぜてしまわず、最後に食べるための白飯部分を卵から守っておく。定食屋の玉子丼は「つゆだく」だとがっかり。つゆだくの玉子丼が出てくると、「ひとくち分の追い飯」を追加注文したくなる。

 

定食屋では、目玉焼きとか焼き魚とかメインディッシュを食べてからの白飯で終わりではなく、すでにメインディッシュは食べ終わり、付け合わせの漬物を食べてからの白飯で終わりにしたい。白飯が大盛りで漬物がおいしい定食屋は、いい定食屋だなあと思う(もちろん白飯もおいしいと嬉しい)。 

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近所の定食屋でも最後は必ず漬物→白飯

鰻屋のうな重は「価格」と鰻の蒲焼きの「大きさ」が「松竹梅」などで比例するけど、「松」など高いランクのうな重はごはんに対して鰻が大きすぎる。「梅」「竹」で白飯を大盛りにすると、鰻と白飯を楽しんだ後、最後は漬物を食べてからの白飯で終わることができる(やせ我慢ではない)。

 

 お酒の締めも白飯がいい。料理の最後に白飯が出ると嬉しい。おかわりできるとなお嬉しい。炊き込みごはんも好きだけど、やはり白飯は嬉しい。

 

以前にある立食パーティーでお酒と料理を楽しんでいたときに、どうしてもお米が食べたくなり、途中で抜け出して近くの店へ締めの土鍋ごはんを食べに行った。季節柄、牡蠣ごはんが食べたい。でも、やはり最後は白飯でないと満足できそうもない。悩んだ末に両方とも注文して、牡蠣ごはんをおかずに白飯を食べたら解決した。