柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

飯糰を作ってみた

ついに作った「飯糰(ファントゥアン)」。

以前に「日本の油條は仙台名物の…」で書いておきながら、油麩を使った飯糰をまだ作っていなかった。

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本場とは具材の種類や量などが違うけど、これはこれでおいしい。

お米は群馬県藤岡市山口俊樹さん・あきらさんの「紅白もち米(玄米)」。油條の代わりに仙台名物・油麩。そして、煮卵。あとは、前日の晩ごはんで残ったおかず(このために濃いめの味付けにしておいたほうれん草の煮浸し、ごぼうの甘辛炒め)。本場は油條や煮卵やデンブや切干大根などが入っていたけど、今回はあり合わせ。飯糰というか飯糰風。

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残念ながら、油麩の食感は期待通りではなかった。糯米の熱気や具の水分でフカフカになってしまったのだ。やはりサクサク食感に油條は不可欠であった。油條はすごい。

 

2合の糯米で3本しかできなかったが、台湾の飯糰のようにもっと薄く敷けば4本はできたかも。ちなみに台湾の飯糰はもっと具材がたっぷりだった。台湾のお店の人は簡単そうに作っていたが、意外に難しい。

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台湾では白米の糯米で作った飯糰と、黒米(玄米)混じりの糯米で作った飯糰を食べたが、個人的にはプチプチ食感が楽しめる玄米糯米が好み。これを作るためだけに玄米糯米を常備したいとさえ思えた。基本的に糯米よりもうるち米が好きなのだけど、不思議なことに飯糰は「糯米だからこそおいしい」と感じる。糯米を薄く敷くからダマになりづらいし、重たくなりすぎないのかもしれない。

 

そして、何よりも飯糰の一番の魅力はこの大きさ。大きなおむすびを大口開けて食べる喜びを味わわせてくれる。これがもっと小さかったらそこまで魅力を感じない。日本のおむすびでも小さいおむすびを食べるよりも、大きなおむすびにかぶりつくほうがお腹も心も満たされる。「食べ方」もおいしさの一つなのだと改めて感じる。