柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

「精米したて」は本当においしい?

蕎麦は「さんたて」、つまり、「挽きたて、打ちたて、茹でたて」が良いと言われている。

しかし、お米も「精米したて、炊きたて」が良いのかと言えば、そうでもない。

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「炊きたて」のおいしさもあるけど、冷めてからもおいしいごはんは本当においしいごはんだと感じるし、おむすびは冷めた状態が本来だと思う。炊きたてむすびたての「おむすび」もおいしいけど、それは「おむすび」というよりは、「ごはんをまとめたもの」だと感じる。ほかほかの炊きたてむすびたておむすびを食べるたびに思う。そう考えると、ごはんは必ずしも「炊きたて」が良いとは限らない。

では、「精米したて」はどうか。

「精米したて」を売りにしている飲食店やお米屋を目にすることがある。お米屋ではもちろん「精米したて」は重要だ。

お米は精米すると酸化が進みやすいため、精米してから2週間ほどで食べきるのがベスト。そのため、購入時にすでに1週間ほど経っていると残り1週間ほどで食べきることを目指さなければならず辛い。お米を購入するときはたしかに「精米したて」がおいしさへつながる。

一方で、食べるときは必ずしも「精米したて」が良いわけではないと思っている。なぜか精米してから5〜7日くらい経つと、精米したての時よりもおいしく感じるのだ。

精米してすぐは米肌が落ち着いていないけど、数日経つと、それが落ち着いてくるためなのだろうか?そして精米から数日経ったほうが味がのってくるのはなぜなのか?

いつかこのナゾを解明してみたい。