柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

偉大なるカレーチャーハン

仕事(と趣味)で、古米の劣化具合の実験をした。お米農家さんから3年前収穫のお米、2年前収穫のお米、昨年収穫のお米を入手して、食べ比べ。結果は、秋に出版の季刊「自然栽培」にて。

で、古米が大量に余った。白ごはんで食べるのはちょっときびしい。そこで、カレーチャーハンを作ってみた。すると、古米臭が気にならないどころか、おいしいパラパラチャーハンができた。

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普段、お米を購入したときにお米が劣化していると、楽しみにしていたぶんの反動が大きく、ガックリと落ち込む。でも、カレーチャーハンのおかげでどんな状態のお米でも愛せる気がしてきた。よかった。

とは言え、精米日から1ヶ月以上経っているのに平気で店頭に置いてあるお米を見ると、お米がかわいそうだなあと思う。せっかく、きっと、おいしいお米だったのに。

お米は生鮮食品で、デリケートで、ちょっとした保管の違いで味わいが変わってしまう。そういう情報がもっと広まれば、もしかしたらみんなが食べるお米はもっとおいしくなるのかもしれない。お米は購入したら密封容器に入れて冷蔵庫へ。これはぜひ。

幸運にも新鮮なお米にしか出会えず、でもカレーチャーハンが食べたいというときは、粘りの少ないさらっとした品種や、国産長粒種のプリンセスサリーとかサリークイーンなどを選ぶとパラパラチャーハンが作りやすい。

白ごはんのときはおいしかったお米がチャーハンにするとイマイチで、逆に白ごはんのときはおいしくなかったお米がチャーハンにするとおいしくなったりする。

お米ってなんて奥深い食べものなんだろう。