柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

炭酸水でごはんを炊く・その3

炭酸水炊飯はおいしいというweb記事がいくつもあるので、本当にそうなのかどうか、2年ほど前に何度か試してみた(「炭酸水でごはんを炊く」「炭酸水でごはんを炊く・その2」)。

 

ただ、正しい炭酸水炊飯の方法がわからず、洗米から炭酸を使ってみたところイマイチだった。そこで、久々に炭酸水炊飯をやってみた。

炭酸水との炊き比べのために使った浄水は水道水を濾過したもの。硬度30mg/Lほど。

前回は浄水ではなくサントリー天然水を使ったのだけど、今回は硬度を見てみると10〜80mg/Lという表記に変わっていて、幅がありすぎてわからないのでやめた。

 

そして炭酸水は、ソーダストリームを使えば硬度を変えずに炭酸水を作ることができそうだが、普段炭酸水を飲むことが多くないので数年前の引っ越し時に手放してしまった。

というわけで炭酸水は、サントリー天然水スパークリングを使うことにした。しかし、同じ商品でもあるボトルは南アルプス採水で硬度20〜30mg/Lと表記されていて、あるボトルは奥大山採水で硬度20〜30mg/Lと表記されている。

f:id:chihoism0:20210608125734j:image
f:id:chihoism0:20210608125730j:image

できれば浄水に合わせて30mg/Lを使いたい。カッコ書きで奥大山は20mg/Lと書かれ、南アルプスは30mg/Lと書かれていてよくわからないけど、南アルプス採水のボトルを使ってみた。

そして、水温による違いが出ないように、事前に浄水も炭酸水も冷蔵庫で冷やして温度を一定にした。

まずは、浄水炊飯と炭酸水炊飯の両方のお米を冷蔵庫で長時間浸漬させた後に、炭酸水炊飯のほうだけ浸漬水を捨てて炭酸水を加えて炊飯器の早炊きモードで炊飯した。すると、炭酸水炊飯のほうだけごはん粒の表面が溶けているような舌触りだった。

翌日、浄水炊飯と炭酸水炊飯のお米をそれぞれ浄水で洗った後に、炭酸水炊飯のほうは炭酸水で浸漬。15分後に炊飯器の普通炊飯モードで炊いた。

 

蓋を開けると炭酸水炊飯のほうがツヤがある。やはり炊き立ては炭酸水炊飯のごはん粒は表面が溶けているように感じた。30分ほど保温してみると、浄水炊飯のほうが弾力があるように感じた。

2年前に炭酸水で洗米した時にシュワシュワと反応して白い塊が炊飯器の蓋にたくさん付着したことを思うと、酸で溶けているのでは…と思うのだけど、どうなんだろう。わざわざ炭酸水を使って炊飯するメリットをどうしても感じない。それとも私の炊飯方法が間違っているのだろうか。実験はゆるやかに続く。