「玉川産米食味コンクール」の審査員として福島県・玉川村へ。玉川村は福島空港がある自治体でサルナシが特産のひとつ。紅葉が美しかった。
5名のノミネート米は昨年同様すべて「コシヒカリ」。
開始前に職員の方から「例年に比べて食味値が数点高めの傾向」と聞いていたが、だからと言って必ずしも食味が良いわけではないだろうと思っていた。
ところが、昨年よりも良かった。審査員全員が同じご意見。今年度産米のコンクールの審査はまだ福島県内3ヶ所だけど、今年は福島県内のコンクールに限っては今のところコシヒカリが良い傾向(岐阜県のコンクールの審査をされた方によると、岐阜県もコシヒカリが良かったとのこと)。
今回の金賞は車田覚藏さんの「コシヒカリ」(食味値85.0、整粒値86.1)。おめでとうございます。
ちなみに5点のノミネート米の中で食味値は4〜5位で、整粒値はトップ。昨年、食味値よりも整粒値のほうがベロメータに近いように感じていたので、また一つ体感事例が増えた。特に近年のような高温登熟下では、食味値よりも整粒値のほうが参考になる場合が多いように感じる。
(とはいえ、必ずしも整粒値が高ければおいしいとも限らないのが難しいところ)
先日参加したお米の食味に関する学会では、複数人の研究者に聞いた限りでは、誰もが食味計の数値と実際の食味に乖離があると考えていた。
各地のコンクールでは数値によって多くのおいしいお米が予選落ちしている面もあるのかもしれない。