先日、某県の「県民のソウルフード」と聞いていた商品を食べたのだけど、率直に言うと期待外れだった。
夫に言うと、「その県民だけがおいしいと思うからソウルフードなんだろう」とのこと。
そもそも「ソウルフード」とは「米国南部の黒人の伝統的な料理」を指していたが、2000年以降の日本ではソウル(魂、精神)との意味から派生して、各地特有の郷土料理などを指すことがほとんどとなっているらしい。(朝日新聞「知恵蔵」)
「名物にうまいものなし」という言葉があるせいか、「名物」と聞いても期待値を上げることはないのに、「ソウルフード」という曖昧な言葉を聞くとなぜか期待値を上げてしまいがち。
どの地域でも同じものを食べるようになったらそれはすでに「ソウルフード」ではないようにも思うので、やはり「その県民だけがおいしいと思うからソウルフード」という夫の言葉はあながち間違いではないのかもしれず、「ソウルフードにうまいものなし」と思っておいたほうがいいのかもしれない。原材料が限られた地域でしか入手しにくいなどの事情がない限り、おいしければ地域固有のものではなくなるようにも思われるので…
「日本のソウルフード」とも言われたおむすびは、今や海外で大人気。海外の日常食として普及するほどに、おむすびは日本のソウルフードではなくなるのかもしれない。