柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

ごみばことめがね・その3完

巨大胚芽米カミアカリの可能性を生み出す目的で開かれている「カミアカリドリーム勉強会」スピンオフ企画の勉強会「ごみばことめがね」vol.3が終了。今回は、岩手県、宮城県、福島県、新潟県、東京都、神奈川県、静岡県から計21名の方々がご参加くださった。
今回のテーマは「『適正価格』ってなに?」。講師は「公益財団法人流通経済研究所」主席研究員の折笠俊輔さん。非常におもしろく学びの多いご講演で、折笠さんに講師をお引き受けいただけて本当によかった。

講演後にグループディスカッション
ある商品に対して、なぜ高いと感じるのか、なぜ安いと感じるのか、消費者としての自分自身の無意識の感覚に気付かされ、ならば売る側はどう見せていけばいいのか、そしてその見せ方を消費者としてどう感じるのかなど、考えるきっかけをいただき、これからさまざまな価格を見るたびに「適正価格とは」という問いが浮かびそう。
個人的には、価格は見えないコストを含めての価格として見るべきで、たとえばお米であれば農業の持続可能性や食糧安保、環境負荷、多面的機能なども含めて価格を見る必要があり、事業継承も含めて将来にわたって生産者の方々にお米を作り続けていただき、我々がお米を食べ続けていけるためにはいくらが妥当なのか、次世代の子どもたちのことまで考えた価格として見る必要があると感じる。
お米も服もサービスも我々消費者は価値にお金を支払っているが、価値を価値だと感じるためには情報が必要で、この国の食糧安保につながるお米の生産を維持していくためには、お米や田んぼの価値について教育や情報発信が必要なのだと改めて感じる。そして、価格には商品そのものの価値だけでなく、さまざまな背景的価値が詰まっているということが可視化されるとこんなにも価格の見え方が変わってくるという気づきも体感した。
ご講演の後のグループごとのディスカッションは、終了時間がきたので区切ろうとすると「あと10分!」と延長の要望が出るほどの白熱っぷり。
懇親会での会話の中で、ある商品の価格について私は妥当だと思っていたが、その商品の分野にお詳しい人は「安い」と感じていて、お詳しい人からそう言われたことをきっかけにその商品の文化的背景やデザイン、耐久性、扱いやすさなどを改めて考えると「たしかに安いのかも…」と思い始めて見え方が変わってきた。あるきっかけや一つの情報があるだけでも、価格感は揺らいでくる。高い安いの感覚は意外と移ろいやすい。これもおもしろい発見だった。
講師をお引き受けくださった流通経済研究所の折笠俊輔さん、ありがとうございました。
全力サポートくださった、カミアカリドリーム勉強会代表の安東米店・長坂潔曉さん、カミアカリドリーム運営メンバーの梅原浩子さん、ありがとうございました。カミアカリ生みの親の松下明弘さんをはじめ、運営メンバーの皆さま、遠路はるばるご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
最後になりましたが、勉強会開場の会津若松市「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」さま、懇親会会場の東山温泉「いろりの宿 芦名」さま、大変お世話になりました。ありがとうございました。ロゴにご協力くださった「bacco design」さま、ありがとうございます。