柏木智帆のお米ときどきなんちゃら

元新聞記者のお米ライターが綴る、お米(ときどきお酒やごはん周り)のあれこれ

126種類のお米を食べた2日間

新潟県・津南町で開かれた「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の全部門で米・食味鑑定士として審査員を務めさせていただいた。

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1日目は80種類、2日目は46種類のお米を食べられるという非常にありがたい機会。いろいろな意味で貴重な学びを得られた。

ちなみに出品数は5,092。

審査後、結果+食べたお米がどの生産者のどの品種か発表されるのですべて照らし合わせた上で、どのお米の票数が多いのかも確認。お米を選ぶときに重視するポイントが違うと結果が変わってくるので、どこに重きを置くかは悩みどころ。食感を重視するか、味や風味を重視するか、食感の中でも何を重視するか。「全体のバランス」と言っても、やはりいずれかのポイントが決め手になる。

いずれの部門もめちゃくちゃ真剣に選ばせていただいたので今回の選択に後悔はないけど、選び方についてはポジティブな意味で自己否定しながらもっと深掘りしたい。どこに重きを置くかについて他の審査員の方々のお米観も聞くことができたら気づきがあったり別の景色が見えたりするかも。

生産者の方々にとってコンクールは栽培のモチベーションが上がる貴重な機会だと思うけど、個人的にも食味審査のモチベーションが上がる貴重な機会だった。「おいしいお米とは何か」については常に考え続けていきたいところだけど、良食味を目指してお米を作っている生産者の方々が正確な審査によって報われるように、お米の食味に対する味覚をもっと磨いていきたい。

会場では全国の生産者や鑑定士やお米関係の方々にお目にかかることができ、ただただ嬉しかった。頑張っている人たちに会うと私も頑張ろうと気が引き締まる。

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審査ではごはんを食べるたびに水を飲んで口の中をリセットしていたのでごはんと水で胃がたぷんたぷん。