いろいろなコシヒカリ米粉で娘のおやつの蒸しパンを作って比べてみた。製菓用とかお菓子用と書かれたほとんどの米粉はだいたい1枚目の画像のように膨らんで花が咲く。どれも粒サイズは書いていないけど、たぶん小麦粉と同等の200メッシュくらいかなあと。
試していた中でただ一つ、違う仕上がりになったコシヒカリ米粉があった。福島県郡山市「石澤農園」の「自然米コシヒカリ米粉」。
膨らむけど膨らみが控えめで花が咲かない。最初はアラッと思ったが、できあがった蒸しパンを触ると、べたつきゼロで弾力が強い。食べてみると、もっちもち、なめらか。そういえば、調理中に米粉と水分のなじみが早くすっと溶けた。ラベルを見ると「325〜400メッシュ」と記載があった。小麦粉よりも微細だ。そこでお米農家である夫の話を思い出した。
以前に夫は「亀の尾」という品種で米粉を作ってみたことがあり、知り合いのカフェに試してみてもらったところ、たしか微細なメッシュ数の米粉はうまく膨らまずシフォンケーキにはいまひとつとのことだった。その話をきいて、「ふーん、細かければいいわけじゃないんだなあ」という学びをもらったつもりでいたが、この石澤農園の微細な米粉の弾力となめらかさは印象に残る。たしかに膨らみという点ではいまひとつでも、口当たりがいい。
ちなみに200メッシュ(おそらく)の時の米粉蒸しパンのベタつきは、いろいろ原因を考えてみた。さっくりと混ぜすぎないようにしているのでグルテンの影響は考えづらいし、蒸し器の蓋には手拭いを巻いて水滴が落ちないようにしている。わからないけど、いや本当にわからないけど、米粉のミクロン数の違いが火の入りに影響しているとか?あるいは、米粉と水分の溶け具合とか(こっちが有力な気もする)?あともしかしたら私の調理法の問題もあるのだろうか。米粉屋さんに聞いてみたい。
400メッシュはホワイトソースにも向くそうなので、滑らかさ重視ならば微細な製粉がベストなんだろうな。200メッシュがパンやカステラやケーキや天ぷらなどに推奨されているのは、粒子と粒子の間隙にいかに空気が含まれるかの違いということかなあ。米粉屋さんに聞いてみたい。
蒸しパンについては、膨らみと口当たりのどちらを優先させるかでおすすめのメッシュ数は変わりそう。あとは好み。
ちなみに400メッシュは餃子の皮にもおすすめらしい。たしかにもちもちしそうだし、この米粉蒸しパンの食感を体験すると納得。
今まで米粉蒸しパンを作ったことがなかったけど、小麦アレルギーな娘がこども園で食べるおやつを少しでも給食に合わせよう(今日のおやつはさつまいも蒸しパンで、明日はバターロールらしい。乳アレルギーでもあるのでバターロールの時は、娘は焼きおむすびか蒸しパン)というきっかけで米粉蒸しパンを作り始めたら、メッシュ数の違いのおもしろさに興味がわき始めた。今度は同じメッシュ数の品種違いも試してみたい。
娘のおかげで「お米原理主義者(ナウシ談)」の世界が広がっている。娘に感謝。